環境計測雑感

[文責] テクノミックス研究所 江口  正 

   地球環境の悪化は、先進諸国によって過去に引き起こされた汚染をベースに、新興諸国の産業発展意欲が重なり益々増加しようとしています。
   二酸化炭素増加防止の為の国際会議においても各国の思惑の違いからなかなか良い方向へは進まないのが現況のようです。

   しかし現実に大気・水質共に汚染状況は確実に進行しており、産業活動の現場周辺だけではなく、国境を越えた広がりとして河川流域、海域と広がる水質汚濁、対流圏では貿易風に乗った光化学オキシダントの移動による大気の汚染、また成層圏を越えてはオゾンホールの発生による太陽光紫外線強度の増加が問題となり、二酸化炭素濃度の上昇に伴う気温上昇、氷山・氷河の減少と海水面の水位上昇による国土の減少も深刻な問題となっています。

  一方、二酸化炭素の排出抑制に繋がるとされているバイオ燃料の増産計画も、一方では食料用資源の転用による食品価格の上昇として影響を及ぼし始め、着々と生活環境に押し迫り、健康面・経済面にも大きく影響しつつあります。

  このような状況において、いかに汚染の増加をコントロールするかは、その排出源での排出量の把握、環境への広がり状況の把握などその場所場所に応じた計測が大切となります。

  これらの計測には多くのメーカーから各種の計器が開発され市販されていますが、その測定対象、測定現場の状況には複雑な条件が存在しており、個々の仕様特性が総て満足の行くことは考えられない。 したがって、気の向くまま環境機器の計測法や、市販されている機器の仕様などについて考察を加えてみたいと考えています。

 

 

高度汚濁排水用UVモニターの比較検討